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人民日報の子会社「人民網」 上海で今年前半にIPO。8億元の資金調達を目指す

人民日報社所属の「人民網」は今年前半に上海証券取引所IPO(新規株式公開)を行う予定であるという。IPOで最大8億元に達する調達資金を計画。このIPOにより人民網は初めての中国本土市場に上場するニュースサイトになる。

人民網は、1株当たり15-20元で4000万株を発行する計画している。IPOで調達する資金はサイトのビジネスを拡大するために使用される。中信証券が今回IPOの引受会社を担当する。

人民網は、戦略的に投資家を集め、10軒以上の潜在的な投資家との交渉を行い、中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)、中国電信(チャイナテレコム)、中国人寿(チャイナライフ)及び国内のいくつかのプライベートエクイティ投資会社と合意に達したという。

人民網は、サイトの業務を多元化する方向へ進んでいる。人民日報社と人民網が以前設立したニュース検索を主とするサーチエンジン「人民搜索」(Goso.cn)は、百度などの大企業とWEB検索市場で競争を展開しようとしている。また、人民網はモバイル付加価値サービス、オンラインビデオ及びネットリサーチ業務などを展開し、収益を向上させる計画をしている。

人民網2009年の収入は1億9000万元で、純利益は2200万元だった。人民網の収入は主に広告から得たものである。また、2010年の純利益は約7000万元だと見積もられ、今年は1億元に達すると予想されている。

国進民退の流れがネットの世界でどこまで進むか。今のところ、利益が10億(JPY)弱程度であるから大したことは無いが。今後モバイル系では強力な力を持つかもしれない。