中国インターネット事情

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中国vsGoogle第二幕? サイトに繋がらなかったり、検索できなかったり……

中国のGoogleがどうなるのか? GoogleがICPライセンス(ネット免許)の更新を審査申請したことで、中国としては厄介ごとを一つ抱え込んだ状態だと言えるのかもしれない。

これは筆者は以前から経済的な問題だと考えているので、もし法律に従いICPの審査を拒絶したところで米国にカードを一つ渡すようなものだからだ。

つい先日の6月に、アメリカの圧力によって中国政府は人民元の弾力的な運用を開始している。

しかし、この決定は米国はおろかEUや日本にとっても(独歩高の日本円を見れば日本はまたもや割を食っているのだが)、満足できるものではない。

オバマ大統領は、1,2年で20%の切上げを求めているが、中国側は3~5%に留めたい意向だ。アメリカは、為替操作国に指定するだの大統領の書簡だの、様々な手を使って中国に圧力をかけている。

3月に申請せずに、何故かいまさらGoogleがICPを申請したのは、この流れに基づくものなのかもしれない。

オバマ政権下で米国製品の輸出振興が図られているが、その筆頭ともいえるIT産業。その王者ともいえるGoogleの中国での処遇は人民元の問題や政治的な問題を巻き込み、経済問題の一つとして米中交渉のカードとして使われるのではないだろうか。

中国でのGoogleの現状は、Googleのサイトそのものに繋がらなかったり、検索できなかったり、「Google Suggest」が機能しなかったり……と言った状態で、大体は使えるのだが、たまに繋がらないのでユーザーをイラつかせるには十分な状況だと言える。

こんな「嫌がらせ」でも、Googleのシェアを下げるには十分な効果がある。ライバルのサーチエンジンの売上が伸びているのがその証拠ではないだろうか。

このような手法は、国産のインターネット産業を保護するための最も強力な方法だと考えられ、おかげで中国には米国のオリジナルではなく国産の複製が多くトップ企業として君臨している状態だ。

さて、ボールは中国側に投げられた。この厄介な問題に中国側がどのような結論を出すのか? 10年くらい審査中にするのかも。。4000年の歴史だし。