中国インターネット事情

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日本のネット企業が次々と中国へやってきては、泥沼に嵌る理由

日本の結構大きいネット企業が中国に進出する場合、日本では大手新聞が大々的に報道するので何か凄いことのように感じるが、現地でも同じように注目されているかといえば残念ながら全くそんなことは無い。
拍子抜けするくらい、どうでもいい扱いだ。

トヨタソニーといった製造業のようにブランドを築くことはできず、単なる赤字部門として存在し続けているといった感の現地法人も多いはず。
日本で大々的に報道されて中国に来ては見たものの、鳴かず飛ばずといった感じである。

それにしても、製造業や商社、物流などは中国に基盤を構築してそれなりに商売を回しているのに、日系ネット企業のこの「根なし草」感は一体なんであろうか。
確かに、トヨタソニーといった大企業にくらべ、ネット企業は比較的社員が少なく中国に適した人材を揃えられていなかったり、法律的にもネット企業が作成するようなサイトは免許制になっていて外資の取得は難しかったりする。
また、製造業なら技術や工場への投資、雇用などによる様々な波及効果が期待できるので、中国の上層部も聞く耳を持つし、より深く入り込むことができるが、ネット企業にそれは難しい。
GoogleやMSのような何か素晴らしい技術があれば別なんだと思いますが、ECやソーシャルゲーム等のネット企業の技術やマーケティングに中国側は何も期待していないのだと思う。
せいぜい興味があるとすれば資金力だが、その資金力も大したことが無いと思われているのだろう。

中国側にとって、あまり来てもらう必要がないのがネット企業というわけで。

それでも、市場や成長に釣られて、最初から要らない子のネット企業が少ない資金で次々と中国へやってきて、わざわざ泥沼にハマっているようにみえる……

これは、日本側報道の大きさと共に、パフォーマンスなのかもしれない。
目的は日本側の株価対策で、泥沼の落ちた現地駐在員の顔は笑っているなんていう、どこの川口浩だ! って話はまさか無いと思うが。

トヨタソニーなみの巨額の投資をして初めてネット企業も相手にされるのかもしれない。