中国インターネット事情

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中国のGalaxyS2 I9108 TD-SCDMA/GSMという携帯

中国で最大の携帯キャリアは中国移動だ。
このキャリアの3G通信規格が中国の独自規格であるTD-SCDMAであるから、国際版WCDMAの携帯で3G回線で利用することはできない。
もちろんiPhoneも3Gでは使えない。

まるで、GSMを採用せずにPDC方式を採用した昔の日本のような話である。日本はこれでガラパゴスと化したが、中国はどうであろうか?
まず、もうひとつのキャリアにチャイナユニコムというものがあって、そちらは普通にWCDMAを採用している。
そして、OSにはアンドロイドが多いので、それほどガラパゴスにななっていないようだ。

今回、GalaxyS2(I9108 TD-SCDMA/GSM 中国移動版)という携帯にさわる機会があった。
やはり、中国最大のキャリアは放ってはおけないということなのだろう。幾つかの外資企業もTD-SCDMA版を販売していて、サムスンもその一つである。
iPhoneにも発売の噂があったが、条件が折り合わなく発売中止になったようだ。

さて、ガラパゴスと言えるほどではないが、幾つか異なる点もある。
この中国移動版GalaxyS2。国際版との最大の違いはGoogleの排除だ。
国際版なら、最初にGoogleアカウントを登録させられるのだが、移動版は特に登録しなくても立ちあがるようになっている。
GooglePlayも無く、中国移動専用のマーケットが付いているが今一つである。

そして重要な点として、Googleアカウント自体が存在しないので、APKでGooglePlay等を投入しても全く動かないという点である。
Googleのサービスを最大限に使えるのがAndroidの筈だが、これが根こそぎ削除されているというわけである。
Microsoft Exchange ActiveSyncを利用して、Gmailやカレンダーなどは何とか使えるが。
http://support.google.com/a/bin/answer.py?hl=ja&answer=135937

それにしても……どれだけGoogleを嫌っているんだ。

さらに、チャイナユニコムのWCDMAと比べて、TD-SCDMAのスピードもそれほど早くは無い感じである。
もちろんWCDMAではないので中国移動以外では使えない。

中国移動に拘らない限り、やはり国際版の方がいいかもしれない。少なくてもユニコムの奴ならいろいろとOSを入れ替えることもできるし。