中国インターネット事情

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中国のインターネット回線 法人用はボッタクリ価格でしかも遅い

中国でネット回線を敷設しようとしたら、大きく分けて2種類がある。
光とADSLとかそういった区分ではなく、個人と法人用の二つの区分けだ。
同じ2MのADSLでも、個人は月150元、法人は一気に4倍以上の700元弱となる。
日本では考えられない値段の跳ね上がり方だが、中国では法人料金があらゆる分野で一般的であり、電話回線から暖房費まで個人用に比べてボッタクリ価格である。
法人なのだから払えるだろと言う事なのかもしれないが、ちょっとした中小企業にはけっこう重い負担である。

特に法人用ネット回線に関しては、高々2M しかも低品質の回線が月に日本円で1万近いのだから、日本よりも圧倒的に高い。
しかも、法人用だからといって何か特段のメリットがあるわけでもなく、単に法人だから余計に金を払えと言う理屈である。
上海のADSL回線は競争が無いので仕方が無いのかもしれない。

中国の内資会社なら、社長が個人用回線を契約をして使うことも一般的に行われているが、外資会社にはなかなか難しい。
したがって、入居ビルがカッコイイ外資系企業にしては妙に回線が遅い会社が沢山誕生することになっている。

某有名弁護士事務所も、某有名企業も、ネット回線が速い会社にはなかなか出会ったことが無い。みな日本よりはるかに低レベルの遅い回線に甘んじているのが実情であった。
日本からIP電話がかかってくると、他のPCのネット回線の速度が一気に低下するとかが普通に起こるのだ。

近ごろは光回線も普及し始めているが、たかだか8Mで年間25万円程度するのが痛いところである。
しかも、光を導入してもまったく速くなったような気がしないのが、中国のネット回線の凄いところである。
光回線が通じている電話局までは速いのかもしれないが、それ以降はかなり疑問である。

なにせ、中国という国は一度何かが動き出したら大きな問題が出るまでメンテナンスをしないことが普通である。
エレベーターやエスカレーターが日本に比べて異音を立てながら苦しそうに動いているし、クーラーのフィルターもゴミだらけである。
そんな中、ネットワーク機器だけが細かくメンテナンスされているはずもなく、光回線の先は推して知るべしである。

どうせ速くならないのなら、2MのADSLを2本引くとか、3Gのモバイルカードも合わせて購入するとかいろいろと考えられるのだが、
なかなか良い選択肢がないのが中国のネット回線の現状である。
価格については、一応値引きもあるみたいですけど。価格と性能を考えるとどれも今一つだなあ。