中国インターネット事情

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天才プログラマーが指揮する、とある大学のとある学術試験プロジェクトは某国向け?

これは私の単なる勘違いか思い込みかもしれない。
しかし、その学術実験プロジェクトのサイトを見たとき、ある大きな意図があるかも? と感じるものがあった。

そのプロジェクトではあるソフトを無料で配布しており、しかもどこへでも転載自由だという。
普通、フリーでソフトを配布していても、例えばサイトのアクセスを稼ぐために配布元は一本化する場合も多い。
しかし、そのソフトは本家サイト以外で自由に配布しても構わないというのだ。ある意味太っ腹な対応なのだが、このプロジェクトの場合これが大きな意味を持つと思う。

例え本家サイトが遮断されたとしても、別サイトにソフトがアップされていれば、そこからダウンロードできるので特定のサイトを遮断するという手段では対応が難しい。
守る方から見ればそこそこ厄介な状況になる。

例えばGoogleの完全(一部ではなく)な検索結果と機能を誰もが利用できるとしたら、いつの間にか対象がどんどん増殖してゆき、もはやブロックは不可能に。
さすがにGoogleは商売だからやらないだろうけど、この場合は学術試験プロジェクトなのでやってしまったようです。

さらに、プロジェクトのサイトに書かれている文章を読むと、最初から本家ページがブロックされることが想定されているようだ。
そしてその対応策として自由配布ということが書かれている。

つまり、プロジェクト側が明らかに最初からブロック>自由配布という流れを組み込んでいるわけで、これはやはり某国向け……
いや、聞いてもあくまで学術実験ですから。って返ってくると思うけどw ドメイン名? 単なる偶然 深読みし過ぎだって。

プロジェクトのサイトからソフトをDLして某国版のWindowsに入れてみると、問題なく某国語に対応していて隙は無い。
使ってみた感想としては速度が遅いのが難点だ。当たり前だけど有料サービスにはやはり劣る。

それと、どう考えてもサーバを設置するメリットが少ない。また、サーバント化も、この場合は需給が非対称なのであまり意味がない。
P2Pのようにネットワークが拡大するのは難しいだろう。
ただ、一部の意図を持った人々が組織的に大量のサーバを設置してゆくという可能性はあるし、事実そのようなサーバも既に存在していた。
彼らにとっては、いろいろと大人の事情で設置のメリットがあるということなのだろう。

今後、もっとサーバが増えてゆくのか? そうだとしたら守る側はどう対応するのか? 実に興味深い。
 

このプロジェクトには、「インターネットは自由であるべきだ。例えそれがどこであろうとも」という思想があるようにも感じる。
もしかしたら、天才にとっては、単に非常に金がかかった面白いゲーム機を見つけたという感覚なのかもしれない。

そして、これはTwitter的なものよりもはるかに悪魔っぽいかもしれない。大金をかけて封印している大魔王が蘇ってしまうのだから。

そこは悪魔で学術実験ですから! ということで。