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土豆網 CEOの離婚問題が和解に達しやっとIPOへ。タイミングは逃した感も漂う

土豆網CEO王微と元妻の離婚の財産紛争はすでに6月10日に和解に達した。王微は「上海全土豆网络科技有限公司」の過半数株式の支配権を取り戻し、その元妻は婚姻関係の存続期間中の共同財産の分割主張をやめた。
前提は王微が合計700万ドルの現金賠償を支払うことで、430万ドルは土豆網上場した後に支払われることになっている。

つまり、土豆網が上場する最大の障害は解決された。消息筋によると、土豆網はすでにIPO計画を再起動し6月15日にSECに関係書類を提出しているという。
また、上記の消息筋の話では、PPStream、PPTVなどの動画サイトもいくつかのラウンドの資金調達を完了し今は積極的に上場の準備を進めている。

この消息筋によると、動画サイトは数年の発展を経て事業が成熟し、経営状況も大幅に改善されているという。
それに加えて、ユーザーの認知も進み、業界は市場シェアの争いへと突入し、その競争に備えて主要な動画サイトは上場で資金調達する必要があるとしている。

今年5月にニューヨーク証券取引所に上場した「鳳凰新媒体」(フェニックスニューメディア)(NYSE:FENG)の副総裁陳志華によると、鳳凰新媒体、優酷網、土豆網などを含む主要な動画サイトの月間トラフィック量とユーザー数両方でも1億を突破していて、また安定した成長を続けているとしている。
これは動画サイトがすでに比較的安定した発展段階に入ったことを示している。
国内の動画サイト業界は間もなく市場シェアを競う段階に入り、もしこれらの主要な動画サイトが上場する機会を逃したら、資金枯渇のため最終的に競争で淘汰される可能性が高いと彼が述べた。

また、近日起こっている中国関連株に関連する問題は普遍的な現象ではない、いくつかの着実な業績が出ている会社の株価は下落していないと陳志華は表明している。


離婚した元妻との調停で伸びていた土豆のIPO計画が再起動したということですが、地合は最悪といえるでしょう。中国ネット企業に対するワクワク感は既に失われ、冷静に業績や成長性で判断を下す、ただそれだけの話です。

それにしても、アリババの契約問題にせよ土豆の離婚問題にせよ、変なリスクが多いと言わざる得ません。とくに離婚問題で最高の上場タイミングを逃したこの土豆に投資したVCは、地団駄を踏んで悔しがっていることでしょう。