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Mt.Goxがハッキングされ、BTCchinaが無事な理由

多額のビットコインハッカーに盗まれて破綻したMt.Goxに、DDos攻撃が毎秒15万回あったという報道がされています。

しかし、中国の取引所についてこのような報道は皆無のようで、Mt.Goxから世界最大の取引所の座を奪ったことで一躍有名になったBTCchinaは現在も普通にアクセス可能です。

筆者の主観かもしれませんが、ネットセキュリティに関して、中国は日本より進んでいると言っていいのかもしれません。
例えば、中国のネットバンクでは、USB接続用の安全装置が普及していて、全体的にみて金融機関のセキュリティのチェックが日本より厳しい状況にあります。
というのも、そういうものを導入しておかないと即座にハッキングされてしまうと言う抜き差しならない状況が、セキュリティレベルの引き上げに一役買っているのは間違いがないでしょう。環境に適応した進化というわけです。

となれば、厳しいセキュリテイの金融機関を攻めるより、隣を見れば、もっと緩いところが目に入るわけで……
国境も何もないネットですから、日本攻略に乗り出したハッカーグループが、日本のネット銀行から不正送金をやりまくって大問題になったりしていました。
つまり、泥棒が警備の厳しい家にわざわざ入らないのと同じ理屈が、ハッカーにも成り立つわけです。

当然、気を抜くとすぐにハッキングされてしまう中国のビットコイン取引所のセキュリティレベルが最初から厳しい状態なのも容易に想像できます。
BTCchinaなどの攻略を試みたハッカーも居たのかもしれませんが、返り討ちにあったのではないでしょうか。

ハッカーも警備の厳しそうな中国のビットコイン取引所ではなく、銀行などの金融機関の経験から日本にある取引所のほうが簡単だと判断したとしても不思議ではありません。

お金になってセキュリティが緩いサイトが多い日本は、世界中のハッカーにとって格好の稼ぎ場なのかもしれませんね。