変動幅2%に拡大でも、中国の人民元が騰がらない理由は?
中国に滞在中、常に人民元を日本円に換算して買い物する駐在や出張の方も多いのではないでしょうか?
長く居ると人民元価格を見た瞬間に、電卓が無くても日本円で大体いくらだと把握できるようになるものです。
この携帯は日本円でいくら、このジュースは日本円でいくらと、常に中国で日本円換算をしていると、中国の物価が日本よりかなり高いことに気付きます。
特にアベノミクスで日本円が下落して以降、その傾向が顕著になりました。
もちろん、質が悪い物品は安い物も多いです。そういうものがあるので、ある程度の給料でも暮らしていけるわけです。
この前、テレビでやっていましたが増白王(薬品の商品名)で漂白したモヤシなんかがそうなのでしょう。
しかし、ある一定水準の質を上回ると、途端に日本より高くなってきます。
例えば、服なら「ユニクロ」程度、飲み物なら「100%オレンジジュース」程度、物件なら「下水からニオイがしない」程度が閾値になります。
日本であれば、全く大した基準ではありません。実際のところ、ユニクロは安いし、100%オレンジジュースもジャスコあたりで100円で売っていたりします。部屋だって普通は臭いません。
しかし、中国ではこの程度の基準を達成するために、日本の倍程度のお金を払う必要があるわけで、買えるモノに対して人民元が高すぎるような感じを受けるわけです。
以前であれば人民元が安すぎるという話が多かったのですが、質を考えると人民元は実は高すぎるのではないかと。
もちろん、質を無視すればまだ安いのかもしれませんが。
しかし、中国も中産階級的な人々が多くなってきたり、ネットでネガティブな情報が流れるので質を重視するようになってきています。
質だけで考えるなら、人民元の対円価格は半分くらいが丁度よいのかもしれませんね。