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中国の医療保険制度が、最近は凄い勢いで改善してる?

農民にはロクな医療保険制度がないので病気になると大変だという話は、このブログでも何回か書いておりました。
実際、中国の医療がヒドイという話は、その辺で売っている中国本でもよく見かける定番の話です。

さて、知り合いの中国人の親(農業)が都会の病院で治療を受けた際のことは以前書きました。
地方に比べて都会の病院は競争原理が働くので、同じ病気でも安く治療できたわけです。
https://chinese-homepage.com/modules/d3blog/details.php?bid=992

しかし、この話には続きがありました。
中国の健康保険は地方毎にバラバラなので、様々な人に聞いても、他の省で治療したら払ってくれないという話をしていました。
ましてや農民戸籍ですから、都市民のように保険が充実していない事は誰でも知っています。家族のだれもが、健康保険に期待をせずに地元の役所に支払を申請したところ、かなりの金額を支払ってくれたとのことで、逆に当人が驚いていたとのことです。

変化のスピードが速すぎて、2,3年前のことですらあてにはなりません。だから、当事者である中国人ですら現状がどうなっているのか、わからないわけです。それでも間違いなく、中国の医療保険制度は急激に整備されつつあると言えるでしょう。

そして、その予算がどこから流れているかと言えば、都会から地方へ所得の再分配が進んでいる? と考えるのが妥当ではないでしょうか。現実として、支払った保険料以上の待遇が、農村の人々にも提供されているわけですから。

ということは、中国も徐々にではありますが、都会から地方へ資金が流れる日本と同じような社会に移行しつつあるのかもしれません。

つまり、一見、派手なテロなどに目を奪われてしまいがちですが、もっと深い部分で不安定化ではなく安定化に向かっていると推測できるのです。