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中国の理財商品 シャドーバンキングの商品はネットで買えます

中国の時限爆弾やらサブプライムやら物騒なレッテルを貼られている理財商品。
シャドーバンキングという言葉と共に、日本でも急速にクローズアップされています。

「影の銀行」なんて聞くと地下銀行か何かと勘違いしそうですが、普通に銀行がその商品を販売しています。
インフレ率が高いのに銀行の定期預金などは3%と預けておくだけ丸損なので、このような5~10%の金融商品に人気が集まっていました。

理財商品金利

さすがに5%以上の高金利は少ないが、5.5%がまだある。


定期金利

定期は短期だと、2~3%

しかも、定期預金と理財商品の違いが良くわからない人も多く、銀行で普通に購入できるので、3%と10%なら10%選ぶよなあといった感じです。
そんな感じで130兆円も集まってしまった理財商品。

そしてその資金の出口は、地方政府が大規模開発と称して工事をやりまくっています。
中国を旅していると、なんでこんなド田舎にこんなモノがという建築物を良く見かけますが、資金供給のカラクリの一つが理財商品というわけです。

日本でも地方にバブル時代に作られた変なテーマパークがあったり、場違いに煌びやかな建物があったと思いますが、
それらの建築物から決して収益を上げることができませんから、非常に似通っています。

中国の場合は、今は未だ、まだまだ行ける的な雰囲気が漂っているので、そういったガラクタ建築物もまだまだ行けそうプレミアがついていますが、
その期待感が萎んでしまえば、やっぱりただのガラクタだったと言う現実が迫ってきます。
日本の夕張だって、あのテーマパークを企画した人はちょっとは行ける! という感触を持っていたのではないでしょうか?
今の中国にはそういう人が大量に溢れているわけで……ということは、廃墟マニアには今後の中国は必須の観光スポットになるかもしれません。

さて、こんな金利じゃやってらんねーという庶民の期待を背負った高金利な理財商品。
じつは、中国のネットバンクは進んでいるので、銀行に出向かなくてもネットで簡単に購入することが可能です。

工商銀行ネットバンク画面

中国のネット銀行サービスを初めて見た頃、日本に比べていろんなものを売っているんだなと感心したものですが、
その時に、知り合いの中国人に定期が3%だけど、こちらの7%のやつは何? と聞いた記憶があります。
「分からないが、銀行が売っているんだし、まあ大丈夫じゃね」と言っていました。まあそんなもんです。