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中国フィッシングサイト被害300億元。パスワードのクラックが20%増

ネットの安全が業界ではますます注目されている。
最近、ネット安全会議、第15回アンチウィルス大会(2012AVAR)にて、テンセントの副総裁:曾宇が取材に答え、中国のコンピューターウィルスに感染率は下落傾向にあったが現在の中国国内のセキュリティ状況は楽観視できないと話した。

11回全国情報安全状況とコンピュータ及びモバイル端末ウィルス状況調査分析報告書の発表データによると、2011年コンピュータウィルスなどの悪意プログラムによるパスワード、アカウントのクラック、バックドアによるリモートコントロール、あるいはシステム破壊、ブラウザ設定変更等のクラック行為が2010年に比べ増加している。
中でも、パスワードのクラックが20%上昇しているという。

中国のネット安全状況について、曾宇によれば、ネット上の多くのフッシングサイトはウィルス等を利用をしてネット上に毎年300億元の損害をもたらしていると語った。
そして、この巨大なブラックホールに対して、セキュリティソフトメーカの努力が必要なだけでではなく、ユーザーや公安機関などが共同で戦う必要があると主張した。

中国国内の金山、瑞星、江民、百度や国際的セキュリティソフトメーカー、カルペスキーやマイクロソフト等は、これを支持すると表明をした。

インターネットの専門家、中国科学院情報研究科の秘書長:姜奇平によれば、インターネット情報はいいものも悪いものもある。いかなる企業もネットユーザーの安全を独自で負うことはできない。
良いインターネット環境を構築するためには、全社会の力が必要である。

この問題は以前からあるし、全社会の力を投入すると言うなら、今は別方面に絶賛利用中の例の巨大システムをフィッシングサイト対策に利用すれば即座に駆逐できるような気もするが、そうならないところをみると、その手のシステムの限界というか、やはりネットの管理は難しいのだろう。

ある意味、SEO業者VSサーチエンジン業者の戦いみたいで。