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守れ在中国牛丼屋 店舗防衛戦記

中国人から見て松屋は日本っぽくなく吉野家は日本的。
以前、中国に進出した牛丼屋について、そのようなことをここで書いたことがあった。
その時は、松屋はもう少し日本を全面に出した方が、より中国人顧客を増やせるのではないかと書いたと思う。
https://chinese-homepage.com/modules/d3blog/details.php?bid=828

今回に限っては、そんなことをしたら中国人顧客を増やすどころか、別の意味の中国の方が沢山来訪されてしまうので、中国人にわかりにくい松屋のほうが優勢なはずである。
しかし、上海の日本人街にある松屋がやられたとの報を受け、急遽、筆者が良く行く松屋も防衛の強化を図ったようである。

とにかく旗で中国を全面に出した上で松屋の看板は新聞で隠す。まさに完全装備の鉄壁防御である。
と、思われたが上を見ると「松屋」と書いてある。しかも「JAPANESE RESTAURANT」の文字が。
頭隠して尻隠さずといった印象を受けるが、破壊されずに18日をうまく乗り越えたようである。
これで筆者もまた松屋に行くことができるので安心した。


しかし、「松屋」より日本っぽい印象を与える「吉野家」は一体どのような対策で、この難局に対処しているのであろうか?
なにせ中国では「吉野家」のほうが「松屋」より圧倒的に有名なのだ。
吉野家=日本 日本=吉野家であるから、ひとたび特定の中国人の方々の目に入ればその刺激は計り知れない。
松屋以上に事態は切迫しているのである。

そこで、いきなりこれである。

当社は愛国的中国企業(香港)だから、なにか? と言った張り紙である。

中国の吉野家は日本の資金ではなく、味千方式で香港の投資家が投資しているのかもしれない。
知り合いの中国人も、この張り紙を見るまでは、今までずっと日本企業だと勘違いしていたという。
香港人がやっているとすれば、吉野家だけかなり早くから中国に進出していた理由もわかるというものだ。

中国に進出した企業は、皆それぞれ、空気を読まない民主党の失敗、ある意味棄民政策を埋めるべく創意工夫によってこの困難に立ち向かっているのである。
ここに勤めている服務員からすれば、破壊されれば明日から失業。必死になって防衛しているのである。
それでも、なぜか滑稽な感じもしてくる。松屋吉野家を見た知り合い(中国人)は純粋に大笑いしていた。
 

商売的には、吉野家方式の間接投資のほうが、もしかしたら中国での商売には向いているのかもしれない。