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Weibo活用 ホントに効果があるのか? 無名・資金無しの最適戦略

Weiboどうでしょうか? 何か中国ビジネスで使えそうなものを感じますか? 

さて、Weiboを考える時、そのスタート時点に於いての、実施主体のステータスとして、
1.有名
2.無名
というものがあると思います。


1の実施時ステータス「有名」の場合
Weiboには、中国で最も有名な日本人である「蒼井そら」のような存在が居て凄まじいフォロアー数を誇っています。
その数、ソフトバンク孫社長ツイッターの10倍(1000万フォロアー)程度です。
これは彼女がWeibo以前から中国では有名人だったということに起因するもので、Weiboはその人気を示す指標になっているわけです

したがって、有名人や有名企業がWeiboを使うと、その人気がどの程度かということが、客観的に分かると言う事になります。
これは利用価値がありますし、書込み次第ではさらにファンを増やすことも可能でしょう。
しかし、有名人や有名企業は放っておいてもマスコミが報道しますから、単にWeiboも数多くあるメディアのうちの一つと言う事になるのではないでしょうか。
別にWeiboでなければ、と言ったものではありません。

 

2の実施時ステータス「無名」の場合
インターネットが登場して以来、何となくその背景に流れている物語として、無名でもネットの力を使って有名になることが可能である……と言う物があります。
そんな物語が、ホームページ、ブログ、ツイッターフェイスブックと、ホームページを多少改変したものが現れる度に、繰り返し語られています。

Weiboにもこの物語が流れており、特に急成長遂げる中国で有名になろうとする企業が、夢見がちに飛びつく向きもあるようです。
日本のTwitterと異なり、個人で中国にて有名になろうとWeiboをやる人々は少ないので、日本人が利用するなら殆どが企業、商売絡みということになるのかもしれません。

中国でも日本の一部の企業「SONYトヨタ、明治」や一部の地名「北海道、秋葉原、伊豆、東京、大阪」等は既に有名ですが、進出する大部分の企業は日本で有名であっても中国では無名です。
従って、日本では誰もが知る有名日本企業でも、中国においては、2の実施時ステータス「無名」に相当することが多いのです。

 

さて、このWeiboを実施しようとする無名主体の場合も、2つのステータスに分かれます。
1.資金豊富
2.資金無し

1の場合
資金があるので、Weiboをメディアの一つとして使えます。これも別にWeiboでなければと言ったものではありません。力技で頑張って下さい。
このタイプの場合、しょうもない企画で、中国国内では無視またはスルーされるも日本のマスコミに取り上げられたなどという、運がいいのか悪いのか分からない状態もあるようです。
なお、資金があっても、投資したくない場合は2をご覧ください。
なお、フォロアーの数万くらいはタオバオあたりで購入し、簡単に増やせますのでそこでWeiboの成功を計るのは、かなりハテナです。
このスカウター、実は壊れてんじゃねと言った感じでしょうか。資金をドブに捨てないよう注意が必要です。中国事業には、スーパーマリオのように奈落の穴が沢山存在しています。

2の場合
無名かつ資金もないという状態。
インターネットが登場して以来語られるもう一つの似た物語。それは資金がなく有名でもない中小企業でもネットの力で大企業に伍して戦えるなんていう、なんとも有り難いお話ですが。
どこぞのおとぎ話か! とおもうこの話も、新しいものが出る度に、再発見なのか焼き直しなのかは不明ですが語られ続けています。
中国+Weiboなんていうものも、目新しさがあるので、この手の話は沢山創作されています。
Weiboでどうにかしたい! という願いは、つまるところ、この物語の読者に多いわけです。

しかし、この場合にも言えてしまうのは、Weiboでも人人でもツイッターでもblogでも、つまりインターネット上の文章であるならば、

最低条件としてそれが面白く、
且つ運が良い

ことによって稀に有名になる者が現れると言う事実です。
つまり、条件付ながらも物語は本当ですが、Weiboやそしてこれから現れる新しいネットの何かが、無制限に無名且つ資金がないと言う状態を改善してくれるという訳ではありません。
ほぼ偶然に支配されていて、その確率は非常に低いわけです。

 

さて、そんな、無名・資金無しの場合の最適戦略は何かという話になります。

中国というハイリスクな場所で事業をやる賭け、さらにそこで有名になるという賭け、そしてその先にあるマネタイズできるかという賭け、という賭け三階建て(レバレッジを効かせるともいう)は、最後に大勝ちできる可能性があるのかもしれません。
中国というところはハイリスクだとは思いますが、ハイリターンかは不明です。しかし、ハイリターンかも知れないという予感はあるわけです。
そもそも、ハイリターンを追求せずに小さな勝ちを得る為なら、日本の事業を改善したほうが100倍くらいは簡単です。しがらみの一つでも切ってみると良いでしょう。切るのは厳しいと思うかもしれませんが中国で商売するより容易です。

しかし、こんな三階建てに大金を注ぎ込んでいたら、資金が豊富なら別ですが、追証が発動してまずい事になります。
殆どは失敗に終わり、大金を投じていたら樹海行きですから。まあ、この場合は大金が無い筈ですから逆に安心です。

そこで、この超ハイリスクな事柄への投資資金は極力カットして、しかも偶然に支配された大勝ちのみを狙いながらも大部分の資金は先進国の安定事業に注いで安定的に稼ぐという戦略に行きつきます。
この戦略を実行する上で、Weiboのような中国のネットメディアは無料で使えるものも多く役に立つわけです。
そして、先ずは、ひたすら書いて次々と相手をフォローする戦略と取ることのみを勧めます。 

つまりまず必要なのは、
1.文章を書き続けること
2.適当な相手をフォローすること
3.相手がフォロー返ししてくれない場合は、フォローを削除すること
この3つのみとなります。別に他のネットメディアでも可能ですが、Weiboのほうが自動化しやすいのでこれを使います。

1は少しだけ、2,3は完全にプログラムで自動化できますので、出来る部分はとっとと自動化しましょう。そして、投資を最小化するために他人に任せず自分でやりましょう。
あとは、文章が面白いと信じて運を天に任せるのみです。なんか投げやりですが。

 

中国でのプロモーションなんてこんな具合でやるか、途轍もない大金を投じて力技を使うか? 中間は存在せずそのどちらかしか無いような感じを近ごろ受けるのです。