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商標問題でiPad3の価格は上昇? その分は誰が儲ける?

ダフ屋の活躍の場と思われていたiPad3発売。
京東商城などが商標問題を機にiPad2の販売を差し止めている現状で、Ipad3は無事発売されるのかが中国国内で話題になっている。
普通に発売されて、買い占めができなければ、ダフ屋に活躍の場は存在しない。

しかし、ipad3に対する中国国内の需要はとても大きい。そこでなにが起こるのか?
そもそも商標だの著作権だのを散々無視してきたのが中国だったはずだ。
それが、国内業者の商標だからといって、そんなものを守ろうとかそんな気はさらさらないだろう。
逆に輸入禁止とかになったら、一儲け出来ると企んでいる人々が沢山いるのである。

上海駅近くにある携帯電話を扱っている小さな店が集中して入っているビル。
中には入ると、秋葉原のガード下の細かい店のような感じで、少し怪しい雰囲気が漂っている。
そこにある店の店員が言うには、ipad3を3月下旬から販売するが商標問題でかなり価格が高くなるのだという。
ちなみにこの店にある携帯は中国版ではなく香港やヨーロッパのものが多い。
京東やアマゾンと比べて、平均1000元程度価格が異なる。

確かに京東等の大きな販売チャンネルが販売を取りやめれば、こういった怪しげな業者にとってはまたとないチャンスである。
逆にiPad3が早く輸入禁止にならないか、固唾をのんで待っているのである。

もしipad3が中国国内で販売禁止になったとしても、中国国内にipad3が普通に存在し続けるのは間違いがないだろう。
先ほどのようなハンドキャリーを使った業者が華橋ネットワークを使って世界中からどんどんipad3を集めてくるからである。

さらには、入境しやすい広州のダフ屋が大挙して香港に押しかけるなんてこともあるかもしれない。
これらの人々の活躍により、需給ギャップが解消され、人々の手にiPad3が届くのである。

という訳で、、例え中国国内で販売禁止になったとしても、アップルにとっての世界販売総数は変化しないのかもしれない。
売れるとなれば、どんどん持ってくるのが中国商人である。
去年のガイガーカウンター、今年のipad3。

まあ、実際のところ中国にとってAppleはお得意様だし、販売停止になる可能性は低いと思う。
あんまり難癖つけると、逆に人件費も高くなってきたし東南アジアの業者に製造を委託するとか言われたら大変だ。