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京東商城はすでに10億ドル以上の第3ラウンドの資金調達を完了したとCEO劉強東が表明

劉強東によると、複数の投資機関が参加する第3ラウンドの資金調達の総額は10億ドルを上回り、現在、8億ドルがすでに到着している。
今回の資金調達の規模は中国のインターネット分野での新記録となるという。
京東商城は4月1日にこの資金調達の具体的な金額を発表する予定である。

劉強東の話によれば、京東商城は今後3年間に物流システムの建設に50-60億元を投資する。今年は同時に7つの1級物流センターを建設を開始する。
平均的に1つの物流センターに約6~8億元を投資するのだという。

また、京東商城は今年或いは来年には上場する予定はなく、早くとも2013年になると劉強東は述べている。
京東商城は、まず7つの1級物流センターを建設終了して、また運営に成功して、投資家の利益を更に確保することができてから上場すると計画している。

それ以外に、京東商城は来月に独立した贅沢品B2Cサイト「Toplife」を開設予定だと劉強東が表明している。
ターゲットは中国の金持ち向けで、最初は30-50の高級ブランドの製品を提供する予定だという。
さらに、今年末までに200軒の高級ブランドに拡大する計画である。


日本のゾゾタウンの場合、物流が競争力の源泉になっているのは物流業界では有名な話である。
その物流スキームはトップシークレットで、いかなる取材も受け付けないという。
サイト等の上物のみに目を奪われるのではなく、そういった点も良く考慮してネット企業の力を見極めるべきであろう。

物流部門に巨額投資を行うこの京東商城。このような部分のノウハウがシステム系中心のIT企業との差になり、EC分野で圧倒的な競争力を獲得する可能性があると考える。
したがって、システム中心の百度やテンセントがわざわざこの分野に進出する理由は今後はより薄れてくるだろうし、その必要もない。
一応、百貨店的な思想で営業はしているだろうが。
つまり、そのようなサイト群はその程度の位置付けであり、物流ノウハウを有する専門サイトに対抗することは不可能だ。