中国インターネット事情

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中国の旅行ブームが、ネット業界にも旅行サイトの激烈な競争を巻き起こしている

春節(旧正月)期間中は中国人観光客が北海道や東京などにい押し寄せるなど、今中国は国内、海外旅行ブームになっている。
筆者も中国各地へ行ったが観光地はどこも人で一杯だ。人海の国だけのことはある。
こうした背景により、ネット企業が次々と旅行サイトを立ち上げている。

最近、テンセントは5000万元-6000万元の間の価格でオンライン旅行サイト「同程网」(www.17u.cn)の株式を30%購入した。現在、この取引がすで終了しているという。これはテンセントの国内のオンライン旅行市場に進出するペースを加速していることを意味する。

実は、テンセントがオンライン旅行市場へ進出する試みは2010年の後半から開始している。2010年9月、テンセントはQQ旅行プラットフォーム(www.itravelqq.com)をリリースした。フライト情報検索及び航空券、ホテルの予約サービスを提供し始めた。

しかし、このサービスが低調だったために、今回の買収によって旅行市場に進出する戦略に出たのであろう。

「同程网」は2004年に創立され、国内最大の旅行電子商取引プラットフォームの1つである。中国唯一のB2B(旅行企業向け)プラットフォームとB2C(一般消費者向け)プラットフォームを持つ旅行電子商取引サイトである。同程网は以前IDG、ソフトバンク投資ファンドのSAIF Partners、今日資本(Capital Today)などのベンチャーキャピタルからの投資を獲得した。

2010年以来、淘宝網百度、網易、テンセントなどのインターネット業界の大手は相次ぐオンライン旅行市場へ進出している。これらの大手企業の参加は伝統のオンライン旅行企業に大きな衝撃をもたらすと考えられる。
オンライン旅行業界の競争がますます激しくなっている。


こうしたサイトで航空券を予約すると価格が出来高が少ない株式並みに変動していることがわかる。すこし目を離していると価格が変化しているのだ。価格変動のグラフや日付毎の価格を表示できるサイトが殆どで、中国の人々の価格への感度の高さに対応してサイトが構築されているものと思われる。
また、このように激しい競争下にあるため安い航空券もたくさんある。筆者も上海からアモイで1800JPY程度のものを購入したことがある。もちろん春秋航空だが。

インフレ下でも競争が激しい分野はデフレという。まだら状態か。