中国インターネット事情

ITを中心に中国の事 もろもろ

淘宝網の新型検索エンジン「一淘網」βテスト開始

淘宝網検索エンジン「一淘網」(etao.com)は、その開放的な検索サービスのβテストを正式に始めると発表した。
一淘網は淘宝網の外部のB2C電子商取引サイトをも検索することが可能で、ユーザーは淘宝網以外の提携企業の商品情報を見つけ、価格を比較してからそのままショッピングをすることができるという。同時に、ユーザーはネット全体のショッピング関連情報の内容を検索することができる。

ただ、一淘網はすべてのショッピングサイトを自動的に検索結果に収録することはしなくて、審査を行って掲載する提携企業を決めることになると淘宝網検索センターのディレクター及び一淘網の担当者张谦が表明している。

张谦によると、消費者が一淘網で商品を検索したら、淘宝網のプラットフォームからの商品に加えて、業務提携した企業の商品も検索結果に表示される。クリックするとその企業の独立したショッピングサイトのページへ飛ぶ。ユーザーは淘宝網のIDと支付宝(アリペイ)のIDを使ってログインすることができる。また、支付宝及びそのサイトが提供したほかの支払い方法で支払うことができるという。

検索の公正問題について、一淘網の検索結果ランキングは、わざと淘宝商城(淘宝モール)及び他の淘宝網のプラットフォームからの店を上位に表示することはないと张谦が答えた。クリックコンバーションや返品率などの指標によってランク付けるという。

日本でもGoogleショッピングが公開され、国内の価格比較サイトの価格が下落するといった一幕があったが、現在のところ淘宝網検索エンジン「一淘網」は審査制であるためか、ほとんどが淘宝網の商品で埋め尽くされている。

この検索エンジンの掲載条件だとタオバオに出店するのとさほど変わりはなさそうだが、支払部分をアリペイ等でタオバオが受け持つのだろうから、独自サイトを持ちたい外国企業のICP対策として利用できるかもしれない。

サーチエンジンとしては以前からあるタオバオの商品検索に提携した別のショッピングサイトを加え、またメタサーチ的な機能を持たせたもので別にどうということは無いものであるが、淘宝網自体が巨大で凄まじい価格競争が行われているので、それでも十分価格比較ができるといえるのだろう。