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「淘日本」鳴り物入りの開始も、中国での評判は散々だ

6月1日、淘宝網が日本ヤフーと協力したプラットフォーム「淘日本」は正式にオープンした。これは馬雲の「大淘宝戦略」=国際化の始まりだといえる。

しかし、1ヶ月以上が経って、「淘日本」は翻訳、物流、税金などの方面で様々な問題があることがわかってきた。


オンラインショッピングのユーザーの反応と評価から見ると、物流の問題は「淘日本」の最重要の問題だ。「淘日本」の物流費用は高すぎて、商品の価格より高い状態になっているという。

日本のオリジナル製品を買いたい顧客も、そのおかげで「淘日本」には失望したという。

「淘日本」の物流費用には、日本国内の物流費、倉庫管理費、国際物流の保険料、国際運賃、個人輸入通関料、国内送料などを含む。

「淘日本」は、輸送コストを削減するように様々な試みをしていると淘宝網の関係者が表明した。調整をした後に、郵便料金は30%-60%下がると予測される。しかし、具体的にいつ実現するかはまだ分からない。


言葉は「淘日本」の取引の中で最大の問題だと思われたが、実際には買い手が売り手が直接連絡する機会はほとんどないという。国内のネットショップと違い直接に売り手に問合せすることができないからだ。

かと言って、コミュニケーションの問題が解決されているわけではない。

買い手は価格、製品に対して疑問があったら、Emailでしか連絡できないようになっている。メールの内容はまず淘宝網カスタマーサービス人員に翻訳された後、売り手に送信される。このような方式なので時間がかかる。

また、淘宝網カスタマーサービス人員による翻訳は簡単なサービスしか提供されないので、双方の意味を確実に正しく伝えることができるとは限らない状態だ。やはり言葉は問題なのだ。

中国のショップであれば、疑問点はIM(スカイプのようなもの)を使って即売り手に問いただすことができるようになっていることを考えれば、使い勝手は最悪だと言えるだろう。


それ以外に、「淘日本」はセキュリティ取引方式のサービス(エスクロー方式)をサポートしないalipayの海外購入業務を使っている。

つまり、買い手がお金を支払った後に、売り手はすぐにそのお金をもらえる。いったんお金を支払ったら、買い手が商品に満足できない場合、返品・交換・キャンセルなどは簡単にできない。

これは商品を受け取った後に支払うことに慣れた中国国内の買い手にとって安心できない取引形態だという。

これも「淘日本」プラットフォームが現在競争力不足の重要な原因だ。


すべて、始める前からわかっている問題ですが、このYahooやタオバオのチャレンジには意味が有ると思います。

このような場合共同購入を全面に出したら良いのではないでしょうか。少なくてもEMSなどという高額な輸送方法ではなく、海上コンテナ一つ分ぐらいは最低貯めてから送るようにするとか。当然、商品点数は減少してしまいますが。

あるいは、密輸業者や偽物業者が手を出さない、欲しい人にとってはどうしても欲しいロングテールな商品なら、選択の余地はないのでそこそこ売れそうな感じもします。