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ドローンでアマチュア無線が復活?

官邸ドローン事件を受け、政府は5km以上の電波到達距離があるドローン操縦者に対して「第3級陸上特殊無線技士」の免許取得を義務化する方針のようだ。 つまり、無線技士免許で操縦士が登録され移動無線局の免許でドローンやプロポが登録されることになるのだろう。

しかし、電波到達距離5kmだと業務用でも趣味用でも、ほとんどの機種はこれにはあたらない。もちろん首相官邸に墜落したファントムもそうだ。 おそらく、到達距離が短くても業務で使っているところはこれを取得するだろうけど、趣味用のものは事実上放置状態だ。

ザルすぎて今後も問題が起こるだろうし、恐らく政府も次の一手を考えているに違いない。 考えられるものとして、無線免許でいくなら、趣味用のものにはアマチュア無線技士の取得が義務化されるかもしれない。

アマチュア無線といえば、無線機を使って交信するもので、国家資格が必要なので嘗ては理系少年憧れの趣味であった。 アニメの街秋葉原も、昔はアマチュア無線の街で、よく無線機を見かけたものだ。 しかし、携帯電話の普及でわざわざ免許を取らなくても誰もが通話ができるようになったので次第に廃れてしまった。

もし、趣味用ドローンにもアマチュア無線技士が必要となれば、取得する人間が増えるかもしれない。 廃れたアマチュア無線にも、再び光が当たるのかも。 ドローンにも移動無線局の無線局免許が割り当てられ、コールサイン(JP1AAA)なども貰えるのだろう。 免許取得費用や無線局免許申請費用で一儲けできるから、政府も意外と前向きかもしれない。

そういえば、手作り人工衛星なんかはアマチュア無線で制御をやっていたと思うが、あれも地球軌道上を回るドローンみたいなものだろう。 衛星ができるなら、高出力無線機をドローンに積んで遠距離操作をやることは今でも可能なのではないだろうか? これはすごいぞ、アマチュア無線の復活だ! と喜んでいると……

というか、アマチュア無線が廃れる元となった携帯電話をドローンに積んでしまえば、携帯電波があるところなら世界中どこからでもコントロールできるんではないでしょうか。 と言うもっともな意見。無線免許に関係なく地球の裏側からでもドローンをコントロールできるぞ。

やっぱり、アマチュア無線いらねえや。

アマチュア無線には、どうしても宿敵の携帯電話が立ちはだかるようで。 しかし、政府が「第3級陸上特殊無線技士」が必要と決めたように「アマチュア無線技士」が必要だと決めてしまえば、アマ無線復活の芽は残されている。