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今ある中国の廃墟都市は、未来は活気ある都市になる?

今はゴーストタウン(鬼城)でも、都市化が進展するから将来は活気ある都市になるという話がある。 本当だろうか?

農村戸籍を廃止して、農村の人をドンドン入居させてしまえば、住む奴なんかいくらでも居るから、中国の鬼城はいい廃墟。 未来に使うのだから、今は廃墟でも問題はないんだという理屈。 つまり、都市を建設してから実際に人が住むまでには時間がかかるから、一時的にそうなっているだけという話らしい。 http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0NI02Z20150427?pageNumber=1&virtualBrandChannel=14348

この記者は中国の普通の建物に実際に住んだことがあるのだろうか? 外国人向けの高級アパートでは時間が経ってもメンテナンスがされているから問題は出ないのかもしれないが、普通のマンションならコンクリート等がどんどん劣化してゆくし、水回りや電気、エレベーターなど、すぐにボロくなる。 一応、人が住んでいる建物ですら、わずか数年でボロボロになる。 まして、人が住んでおらず放置状態の建物の劣化は想像を絶するものがあると思う。

無錫の太湖湖畔にある公園はヨーロッパをテーマに開発されたものだが、休日だというのに観光客は殆どいない。ほとんど建物の扉も閉められたままだったが、お城のようなブティックホテルがひっそりと営業していた。

この手のホテルがお城というのはベタではあるけど、テーマパークでお城を作ったが、使い道がないのでホテルにしたのだろう。テーマパークで営業しているのがブティックホテル一件というのは、何ともさみしい話である。あまり計画せずに適当に開発してしまったのだろう。 ホテル1つでテーマパークが維持できるはずもなく、メンテナンスが行き届いていないのは明らかだ。お城以外の建物に近づいてみると劣化がかなり進んでいた。

都市化が進んで、観光客が沢山訪れるその日まで、このパークが耐えられるのかは、かなり微妙な話だと思う。 つまり、もし本当に使うときが来たとしても、施設が大きく劣化しているはずだから、未来の為にやっているから問題ないというこの記者の理屈はおかしい。

今ある中国の廃墟都市は、将来は本当の廃墟になるだけではないでしょうか。